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取材を受けました

2015年04月20日

畑中優宏弁護士が、弁護士ドットコムから取材を受けました。

滋賀県愛荘町の町立中学校で2009年7月、柔道部の練習中に中学1年の男子生徒が死亡する事故が起こった。生徒の母親は、当時の顧問だった男性に損害賠償を求めていたが、最高裁は2月5日付けの決定で母親の訴えを退けた。元顧問の個人責任を認めない一、二審判決が確定した。 報道によると、この訴訟では、一審の大津地裁が町に対して約3700万円の支払いを命じたが、元顧問への請求は「公務員の過失は町が責任を負う」として退け、2審の大阪高裁もこの判決を支持した。一、二審判決によると、生徒は元顧問に返し技をかけられて倒れ、約1ヵ月後に急性硬膜化血腫で死亡したということだ。 遺族側は「私立学校では教師の個人責任が問えるのに、公立で問えないのは不合理だ」と主張していたという。なぜ今回、元顧問ではなく、町に損害賠償が命じられたのか。元顧問個人の責任を問うことはできないのか。

コメント

この裁判で、なぜ元顧問個人ではなく、町に損害賠償が命じられたかというと、適用される法律が、国家賠償法だからです。 国家賠償法では、公務員が不法行為をした場合、国や自治体が賠償責任を負うとされています。この場合、公務員個人は、賠償責任を負いません。国公立の学校にもこれはあてはまります。 他方、私立学校では、民法が適用され、教師個人が賠償責任を負い、学校も賠償責任を負います(使用者責任といいます。)。 同じ学校の教師なのに、このような違いがあるのは、公務員の行為はあくまで公権力の行使の一環として考えられ、私立学校の教師の行為は私人の行為と考えられるという根本的な立場の違いがあるからです。 ですから、公務員である元顧問個人に賠償責任を負わせることはできません。 ただ、町が賠償し、元顧問の不法行為に故意又は重大な過失があれば、町は元顧問に求償することができますので、間接的に、元顧問に賠償責任を問うことができるといえます。

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